リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
1週間後の夏祭りには会える。
そう思っていても、やはり毎日優香の姿を探してしまった。

(昨日は18時上がりということは、今日は21時上がりとかか?)

なんとなくシフトの組み方がわかってきて、そう当たりをつける。

仕事を終えて帰宅するとちょうど21時を過ぎたところで、わずかな期待を胸にメインロビーに立ち寄った。

だがガラスのドアから中を見ると、カウンターにいたのは男性のコンシェルジュただ一人。

ため息をついて踵を返し、歩き出したところで自動ドアの開く音がして振り返る。
中から私服姿の男女が出て来た。

(あれ? あの人たち、コンシェルジュの?)

男性は確かリーダーで、女性は優香と仲良く話しているのを何度か見かけたことがある。

何やら楽しそうに雑談していた二人は、立ち止まって自動ドアを振り返った。

「おーい、優香! 置いてくぞー」

壮志の胸がドキリと跳ねる。

(なんだって、優香?)

すると再び自動ドアが開き、中からネイビーのスカートとオフホワイトのブラウス姿の優香がタタッと駆けてきた。

「お待たせしました!」
「よし、行くか。腹減ったなー。いつもの居酒屋でいいか? 屋台の担当と花火の時のタワーの割り振りを考えないとな」

そして三人は歩き出す。
しばし呆然と見送ってから、壮志はハッとした。

(あのリーダー、彼女のことを優香って?)

今どきのモテそうなカフェの男の子といい、仕事ができる男といった感じのリーダーといい、自分にとってのライバルを認識してメラメラと闘志が燃える。

(負けてたまるか。一気に距離を縮めるぞ)

そう己に気合いを入れた。

(それにしてもさっきの彼女、可愛かったな)

ポニーテールの髪を揺らしながらスカートを翻し、軽やかに駆けていった優香を思い出す。

(いつかあんな服装の彼女とデートできたら)

目に焼きついた可憐なその姿に頬を緩めながら自分の部屋へと帰った。
< 38 / 99 >

この作品をシェア

pagetop