リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
改めて君に告げる
「とても素敵ホテルですね。インテリアや装飾も洗練されていて」
一歩足を踏み入れた途端、外の喧騒が嘘のように静かで落ち着いたロビーの雰囲気に、優香が小さく壮志にささやく。
「そうだな。奥にあるのがコンシェルジュデスクみたいだ。近くのソファに座ってみる?」
「はい」
優香は少し緊張の面持ちで、壮志の腕に掴まりながら歩き出す。
そんな優香が可愛くて、壮志は思わず頬を緩めた。
二人でソファに座って様子を眺めていると、ホテルの制服に身を包んだコンシェルジュは、にこやかにカップルのゲストに観光スポットを案内していた。
パンフレットを指し示しながら、相手の反応に合わせてゆっくりと丁寧に説明している。
「いいですね、明日早速行ってみます」
カップルが笑顔でそう言うと「ぜひ」と笑いかけながら、合わせて周遊バスや地下鉄のルートも案内していた。
「ご丁寧にありがとうございました」
満足そうに立ち去るカップルを見送ると、そのコンシェルジュはふとロビーの中央に目を向け、座っている年輩の男性のもとへ行き「ご気分が優れませんか?」と声をかける。
「ああ、ちょっと外で立ちくらみがしてね。少し休ませてもらった。お客じゃないのにすまないね」
そう言って立ち上がろうとする男性を引き留め、目配せでスタッフを呼んでスポーツドリンクを頼み、男性に飲ませた。
「はあ、だいぶ楽になったよ、ありがとう」
「いいえ。念のためもうしばらくゆっくりなさってくださいね」
「すまないね」
そんなやり取りを、優香はじっと見守っていた。
予約の時間が近づき、壮志は優香を促してエレベーターでフレンチレストランに向かう。
「さっきのコンシェルジュの方、細やかな心遣いがさすがでしたね。視野が広くてアンテナを張っているというか、ささいなことにも気づいて自分から動けるって素敵です。私も見習わないと」
真剣な表情でそう語っていた優香だったが、レストランの個室に案内されると「えっ!」と驚いたように足を止めた。
「ここって、何のお部屋ですか? 晩餐会の会場とか?」
「ははっ、そこまで広くもないだろう」
「ですけど、王様が入って来そうな雰囲気です」
「どこの国の?」
「んー、おとぎ話の」
「それはいいね。それなら君がプリンセスかな。ほら、座って」
笑みを浮かべて椅子を引いているスタッフに会釈して、優香がそっと腰を下ろす。
壮志も優香と向かい合って座った。
「アルコールは何がいい?」
尋ねると優香は、運転する壮志に気を使ったのか首を振る。
「ノンアルコールでお願いします」
「俺のことなら気にしないで、君は飲みたいものを頼むといいよ」
「本当にノンアルコールがいいんです。だってこの絶景をしっかり見ておきたいから」
そう言って、日が沈みゆく海にうっとりと目をやった。
「刻一刻と空の色が変わって、本当にきれい」
「なるほど、それならそうしよう」
窓の外を見つめる優香の瞳に美しい海が映っている気がして、壮志は優香の横顔に見とれた。
(どこまで魅力的な子なんだろう。心が清らかで真っ直ぐで、思いやりにあふれて温かい。自然の美しさをきれいだと感じられるのは、この子の心が澄んでいる証拠だ)
そんな優香とこれからもずっと一緒にいたい。
壮志はそう強く願った。
一歩足を踏み入れた途端、外の喧騒が嘘のように静かで落ち着いたロビーの雰囲気に、優香が小さく壮志にささやく。
「そうだな。奥にあるのがコンシェルジュデスクみたいだ。近くのソファに座ってみる?」
「はい」
優香は少し緊張の面持ちで、壮志の腕に掴まりながら歩き出す。
そんな優香が可愛くて、壮志は思わず頬を緩めた。
二人でソファに座って様子を眺めていると、ホテルの制服に身を包んだコンシェルジュは、にこやかにカップルのゲストに観光スポットを案内していた。
パンフレットを指し示しながら、相手の反応に合わせてゆっくりと丁寧に説明している。
「いいですね、明日早速行ってみます」
カップルが笑顔でそう言うと「ぜひ」と笑いかけながら、合わせて周遊バスや地下鉄のルートも案内していた。
「ご丁寧にありがとうございました」
満足そうに立ち去るカップルを見送ると、そのコンシェルジュはふとロビーの中央に目を向け、座っている年輩の男性のもとへ行き「ご気分が優れませんか?」と声をかける。
「ああ、ちょっと外で立ちくらみがしてね。少し休ませてもらった。お客じゃないのにすまないね」
そう言って立ち上がろうとする男性を引き留め、目配せでスタッフを呼んでスポーツドリンクを頼み、男性に飲ませた。
「はあ、だいぶ楽になったよ、ありがとう」
「いいえ。念のためもうしばらくゆっくりなさってくださいね」
「すまないね」
そんなやり取りを、優香はじっと見守っていた。
予約の時間が近づき、壮志は優香を促してエレベーターでフレンチレストランに向かう。
「さっきのコンシェルジュの方、細やかな心遣いがさすがでしたね。視野が広くてアンテナを張っているというか、ささいなことにも気づいて自分から動けるって素敵です。私も見習わないと」
真剣な表情でそう語っていた優香だったが、レストランの個室に案内されると「えっ!」と驚いたように足を止めた。
「ここって、何のお部屋ですか? 晩餐会の会場とか?」
「ははっ、そこまで広くもないだろう」
「ですけど、王様が入って来そうな雰囲気です」
「どこの国の?」
「んー、おとぎ話の」
「それはいいね。それなら君がプリンセスかな。ほら、座って」
笑みを浮かべて椅子を引いているスタッフに会釈して、優香がそっと腰を下ろす。
壮志も優香と向かい合って座った。
「アルコールは何がいい?」
尋ねると優香は、運転する壮志に気を使ったのか首を振る。
「ノンアルコールでお願いします」
「俺のことなら気にしないで、君は飲みたいものを頼むといいよ」
「本当にノンアルコールがいいんです。だってこの絶景をしっかり見ておきたいから」
そう言って、日が沈みゆく海にうっとりと目をやった。
「刻一刻と空の色が変わって、本当にきれい」
「なるほど、それならそうしよう」
窓の外を見つめる優香の瞳に美しい海が映っている気がして、壮志は優香の横顔に見とれた。
(どこまで魅力的な子なんだろう。心が清らかで真っ直ぐで、思いやりにあふれて温かい。自然の美しさをきれいだと感じられるのは、この子の心が澄んでいる証拠だ)
そんな優香とこれからもずっと一緒にいたい。
壮志はそう強く願った。