リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
「今日もいいお天気。暑いくらいね」
メインロビーを出ると中央のガーデンを横切り、サウスタワーに向かう。
日差しは初夏を感じさせるほどまぶしく、優香は目を細めて空を見上げた。
「桜は終わっちゃったけど、バラがとってもきれい。そのあとは紫陽花も咲くかしら」
手入れの行き届いたガーデンを見ながらひとりごつ。
エントランスの外で待っていると、ほどなくしてロータリーに大きな引越し業者のトラックが入ってきた。
助手席から作業着に身を包んだ若い男の子が降りてくる。
「ちわーっす!」
「こんにちは。2501号室のお引越しでしょうか?」
「そーっす! よろしくお願いしまーす」
すると運転席から40代位の男性も降りてきた。
「だからお前は言葉が軽いんだってば。高級マンションだぞ、おい。すみません、今日はよろしくお願いします」
男の子をとがめてから、優香に帽子を取って挨拶する。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。本日作業に立ち会うコンシェルジュの戸倉と申します。早速お部屋にご案内いたしますね」
エントランスのロックをカードキーで解錠した優香に続き、男の子はテープや保護シートやマットを手に、エレベーター1基を手際よく養生していく。
25階に上がると廊下にもマットを敷き詰めた。
優香が合鍵で部屋を開け、まずは部屋中を養生していく。
「すっげー眺めのいい部屋っすね」
「本当に」
正面の大きな窓の向こうに広がる真っ青な空ときらめく海に、優香も思わず目を奪われた。
部屋はリビングだけでも20畳はある広々とした2LDKで、シーリングライトや緩いカーブを描く壁など、デザインもオシャレで洗練された雰囲気だ。
カウンターキッチンのシェルフや備え付けのクローゼットも、ダークブラウンで高級感にあふれている。
「俺、こんなリッチな空気吸うの、これが最初で最後だわ。缶詰にして持って帰ろうかな」
男の子の言葉に優香がふふっと笑っていると、男の子はテキパキと養生を終えた。
そこからは1階と25階を往復し、40代のスタッフと二人で次々と大きな家具を運び込んでいく。
(すごい! なんてたくましいの)
線の細い男の子が軽々とテレビやソファを運ぶ姿に、優香は感心した。
(さすがプロね。あっという間に終わっちゃった)
荷解きと梱包材の持ち帰り、養生の撤去も含め、2時間かからずに作業は終了した。
「ではサインをお願いしまーす」
差し出された作業伝票に優香がサインをすると、「あざましたー!」と言って男の子はヒョイとトラックに乗り、窓から優香に手を振って去っていった。
(ふふっ、元気だなー)
優香も笑顔で手を振って見送ったあと、ロビーのカウンターに戻って書類を確認する。
しばらくすると地下駐車場から上がってきたエレベーターがポンと音を立てて開き、背の高い男性が姿を現した。
さっきまでの元気な男の子とは対照的に、スーツ姿の落ち着いた雰囲気のその男性は、コツンと踵の音を軽く立てながらカウンターに近づいて来る。
(もしかして、古賀様かしら)
そう思いながら優香はにこやかに挨拶した。
「こんにちは、いらっしゃいませ」
「こんにちは。今日こちらに入居する古賀ですが……」
「古賀壮志様ですね、お待ちしておりました。わたくしはコンシェルジュの戸倉と申します」
優香は改めて深々とお辞儀をする。
「このたびは新居へのご入居、誠におめでとうございます。引越し作業は先ほど無事に完了いたしました」
「えっ、もう? なるべく急いで来たんだが、間に合わなくて申し訳ない。立ち会ってくださってありがとう」
「いいえ、何なりとお申しつけくださいませ。では早速お部屋にご案内いたしますね、どうぞこちらへ」
そう言って高層階用のエレベーターに案内した。
メインロビーを出ると中央のガーデンを横切り、サウスタワーに向かう。
日差しは初夏を感じさせるほどまぶしく、優香は目を細めて空を見上げた。
「桜は終わっちゃったけど、バラがとってもきれい。そのあとは紫陽花も咲くかしら」
手入れの行き届いたガーデンを見ながらひとりごつ。
エントランスの外で待っていると、ほどなくしてロータリーに大きな引越し業者のトラックが入ってきた。
助手席から作業着に身を包んだ若い男の子が降りてくる。
「ちわーっす!」
「こんにちは。2501号室のお引越しでしょうか?」
「そーっす! よろしくお願いしまーす」
すると運転席から40代位の男性も降りてきた。
「だからお前は言葉が軽いんだってば。高級マンションだぞ、おい。すみません、今日はよろしくお願いします」
男の子をとがめてから、優香に帽子を取って挨拶する。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。本日作業に立ち会うコンシェルジュの戸倉と申します。早速お部屋にご案内いたしますね」
エントランスのロックをカードキーで解錠した優香に続き、男の子はテープや保護シートやマットを手に、エレベーター1基を手際よく養生していく。
25階に上がると廊下にもマットを敷き詰めた。
優香が合鍵で部屋を開け、まずは部屋中を養生していく。
「すっげー眺めのいい部屋っすね」
「本当に」
正面の大きな窓の向こうに広がる真っ青な空ときらめく海に、優香も思わず目を奪われた。
部屋はリビングだけでも20畳はある広々とした2LDKで、シーリングライトや緩いカーブを描く壁など、デザインもオシャレで洗練された雰囲気だ。
カウンターキッチンのシェルフや備え付けのクローゼットも、ダークブラウンで高級感にあふれている。
「俺、こんなリッチな空気吸うの、これが最初で最後だわ。缶詰にして持って帰ろうかな」
男の子の言葉に優香がふふっと笑っていると、男の子はテキパキと養生を終えた。
そこからは1階と25階を往復し、40代のスタッフと二人で次々と大きな家具を運び込んでいく。
(すごい! なんてたくましいの)
線の細い男の子が軽々とテレビやソファを運ぶ姿に、優香は感心した。
(さすがプロね。あっという間に終わっちゃった)
荷解きと梱包材の持ち帰り、養生の撤去も含め、2時間かからずに作業は終了した。
「ではサインをお願いしまーす」
差し出された作業伝票に優香がサインをすると、「あざましたー!」と言って男の子はヒョイとトラックに乗り、窓から優香に手を振って去っていった。
(ふふっ、元気だなー)
優香も笑顔で手を振って見送ったあと、ロビーのカウンターに戻って書類を確認する。
しばらくすると地下駐車場から上がってきたエレベーターがポンと音を立てて開き、背の高い男性が姿を現した。
さっきまでの元気な男の子とは対照的に、スーツ姿の落ち着いた雰囲気のその男性は、コツンと踵の音を軽く立てながらカウンターに近づいて来る。
(もしかして、古賀様かしら)
そう思いながら優香はにこやかに挨拶した。
「こんにちは、いらっしゃいませ」
「こんにちは。今日こちらに入居する古賀ですが……」
「古賀壮志様ですね、お待ちしておりました。わたくしはコンシェルジュの戸倉と申します」
優香は改めて深々とお辞儀をする。
「このたびは新居へのご入居、誠におめでとうございます。引越し作業は先ほど無事に完了いたしました」
「えっ、もう? なるべく急いで来たんだが、間に合わなくて申し訳ない。立ち会ってくださってありがとう」
「いいえ、何なりとお申しつけくださいませ。では早速お部屋にご案内いたしますね、どうぞこちらへ」
そう言って高層階用のエレベーターに案内した。