リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
「ふふっ。おもしろい方ですね、川瀬さんって」

二人きりになると、優香が目を細めて笑う。

「高校の時からずっとあの調子なんだ」
「そうなのですね。なんだか想像つきます。それにしても、きれいなカクテル」

優香はグラスを目の高さに持ち上げて見とれている。

(よかった。さっきよりは元気になったみたいだな)

そう思えば川瀬のおかげと感謝の気持ちも湧いてきた。

「優香、今日もお疲れ様」
「壮志さんも、お仕事お疲れ様でした」

乾杯してからグラスを口にする。

「とっても美味しいです」

優香は目を輝かせて再びグラスを覗き込んだ。

「ブルーとグリーンのグラデーションがとってもきれいで、海の中みたいな透明感。そう思うとやっぱりヒトデとタコに見えてきちゃった。ふふっ」

可愛らしく笑う優香に、壮志は頬を緩めつつホッとする。

(どうやら何かに悩んで、思い詰めている訳ではなさそうだな)

そう思い、しばらくは二人で食事を楽しんだ。

「私、夏希ちゃんとワインバルで食べてきたのに、またこんなに食べちゃった。美味しくて、つい……」
「そうか、それならよかった」

その時、ポケットに入れておいたスマートフォンにメッセージが届く。

見てみると川瀬からだった。

【壮志、今からプロポーズするのか? OKもらえたら教えろ。ケーキを持って行って派手に祝ってやる】

あのバカ……と小さく呟くと【絶対に来るなよ】とだけ返信した。

「壮志さん、お仕事忙しいの?」

優香が心配そうに尋ねる。

「いや大した事じゃない。それより優香、明日も仕事か?」
「ううん、明日はオフなの」
「そうか、それならゆっくりできるな」

壮志はグラスを傾けながら窓の外に目をやる。

優香も同じように夜景を見つめて、やがてポツリと切り出した。
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