リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
月のきれいな夜に
「優香、館内にも大浴場があるそうだけど、どうする?」

デザートを食べ終わると、壮志はさり気なく訊いてみた。

一緒に客室露天風呂を楽しみたいのは山々だが、さすがにそんなことは言い出せない。

優香は「んー」と首をかしげた。

「どっちも入りたいなあ。今夜はここの露天風呂で、明日の朝に大浴場に行こうかな」
「じゃあ俺は逆にしよう。大浴場に行って来るよ」

立ち上がってからふと気になって振り返る。

「優香、一人で大丈夫か?」
「えっ、どういう、意味ですか?」

頬を真っ赤にして仰け反る優香に、壮志は慌てて否定した。

「いや、違うんだ。お酒を飲んだから心配になっただけで」
「あ、なるほど。そんなに飲んでないから大丈夫です」
「けど、足元気をつけるんだぞ? 転んだりしたらいけない。俺、やっぱり優香が出るまで部屋にいようか?」
「ほんとに大丈夫。あの、部屋で待たれたら、ちょっと恥ずかしいから」

消え入るような声で言われて、壮志はわかったと頷く。

「じゃあ、ごゆっくり」
「はい、壮志さんも」

壮志は館内着とルームキーを手にして、部屋を出た。
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