リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
「だめ! だめったらだめ!」

翌朝。
壮志が念願だった露天風呂に一緒に入ろうとすると、優香に頑なに拒まれた。

「どうして?」
「だって恥ずかしいもん」
「大丈夫だ。優香の身体は、どこもとてもきれいだ」
「そ、そういう問題じゃないの!」

顔を真っ赤にする優香は、昨夜の妖艶な姿でなはく、いつもの可愛い優香に戻っていた。

「けど、ここまで来てお預け食らうなんて……。俺の頼みは聞いてくれないのか?」

かっこつけている場合ではない。
みっともないと思われても、なんとかして頼み込む。

すると優香は頬を膨らませて視線を落としたあと、チラリと恥ずかしそうに見上げてきた。

「じゃあ、ちょっとだけ。ね?」

可愛い、可愛すぎる。

「もちろん、ちょっとだけだ」

ちょっとだけがどんなものかは考えもしない。
そうと決まれば気が変わらぬうちにと、壮志は優香の手を引いてテラスに出た。

「壮志さん、あっち向いてて。見ちゃだめだからね?」
「わかった」

壮志は背を向けるとバスローブを脱ぎ、掛け湯をしてからそそくさと湯船に浸かる。

同じように掛け湯をした優香が、ちゃぽんとお湯に入る音がした。

ふと視線をやると、優香は身体にバスタオルをしっかりと巻いている。

「ああ!?」
「えっ、ちょっと!」

優香がパシャッとお湯をかけてきた。

「もう、見ないって約束したのに」
「ごめん。見ないからこっちおいで」

壮志はお湯に顔をそむけながら腕を伸ばし、優香の手を取って引き寄せる。

「捕まえた」

後ろからギュッと抱きしめて腕の中に閉じ込めた。

髪を結った優香のうなじが色っぽく、思わずチュッとキスをする。

優香はピクンと身体を跳ねさせて、「もう!」と怒った表情で壮志を振り返った。

「ごめん。可愛くてつい」
「これ以上やったら上がりますよ?」
「わかった。じゃあ、きれいな景色でも眺めよう」
「はい。朝の海は穏やかですね」
「そうだな」

優香を抱きしめつつ露天風呂から眺める朝の風景は、健全なのか不健全なのか。

(これもまた、自然のままってことで)

優香へ捧げる愛は、嘘偽りなく純粋なものなのだから。

「優香」
「ん?」

振り返った優香を優しく見つめると、壮志はゆっくりと顔を寄せ、唇に甘いキスを落とした。
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