世界で一番大切な親友へ
床に倒れ込んだ乃愛の身体を、抱き起こす。


乃愛の唇は完全に紫色に変色し、視線は定まらず、浅い呼吸をハァ、ハァ、と繰り返している


美優の制服の手首やスカートにも、乃愛の温かい血がべっとりと付着した


けれど、そんな恐怖すら、今の美優には感じられなかった


「美優……、ごめ……ん……」


乃愛は、血に染まった唇をかすかに動かして、そう呟いた


なぜ乃愛が謝るのか、美優には分からなかった


分かっているのは、今、腕の中にいる大好きな親友の命が、指の隙間からこぼれ落ちる砂のように、急速に失われようとしていることだけだった


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