海洋生物に愛されて、夜も眠れない!?
ひなたくんに手を差し出され、私はその手を取る。そしてひなたくんと踊った。世界がどこか煌めいて見える。

(すごく楽しい……!)

気付けば笑顔が顔に浮かんでいた。ひなたくんは「そうそう。その調子」と言い、私の腰に手を回す。恥ずかしいけど、悪くないなと思っちゃう自分がいる。きっとクラブのせいだ。

何曲か踊った後、私とひなたくんはバーカウンターで休んでいた。ひなたくんがドリンクを飲み干し、私の方を見る。

「アシカのカップルはさ、水中でダンスを踊るんだよ〜。海良ちゃんと踊れて楽しかった!」

「カップルって、私たち付き合ってないよ!」

ひなたくんが私の頰を包む。その目は真剣だ。

「僕はいつでも海良ちゃんとカップルになっても大丈夫だよ!子どもができた時のこともシュミレーションバッチリだし〜」

「……アシカって、子ども生涯で何頭くらい産むの?」

「アシカのメスは子どもを産んで数日後でも交尾して妊娠できるから、人間より多く出産してるよ〜。野生だと大人になれない子も多いしね!大体十頭から十五頭くらいかな〜」

やっぱり動物の出産は人間より多いのか。苦笑していると、ひなたくんが顔を近付けてくる。

「な、何?」

逃げようとすると、ガッチリと腰を掴まれて動きを封じられる。

「味見」

ひなたくんはそう言った後、私の首元に優しく歯を立てた。
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