海洋生物に愛されて、夜も眠れない!?
詩ちゃんが水槽に張り付く。そんなに生き物が好きなんだなぁ。私は疑問に思ったことを口にする。

「何で「海のギャング」って呼ばれてるの?」

「水族館では可愛いシャチだけど、自然界では海の食物連鎖の頂点に君臨してるんだよね。アザラシやペンギンだけじゃなくて、ホオジロザメやシロナガスクジラまで捕食しちゃうんだ〜。その狩りの仕方が残酷なんだけど、聞きたい?」

「やめとく」

なんか背中がゾクゾクしてきた。詩ちゃんはシャチの方を再び向く。私もシャチの方を見た。こんなに可愛いのに、野生では怖い存在なのか……。

「ん?」

遠くから一頭のシャチが近付いてくる。私の前に来たシャチは、大きな背びれを私の前で見せてくれる。そして次の瞬間、私の前から消えた。詩ちゃんが言う。

「あれ、ジャンプしてるね」

「私にジャンプ見せてくれてるの?」

「うん。求愛のためにね」

「求愛!?」

ジャンプを終えたシャチが私の前にもう一度現れる。ガラス越しに見つめられ、ちょっと戸惑う。私、今日モテすぎじゃない?
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