まだ青い彼
そういうものなのかな。と案ずる気持ちで見ていると、バッと私の視線を手で遮った。
「察してよ、そういうの」
正直、最初はあんなにイケイケだった彼の気にするところが理解できないけど、私はとりあえず頷いた。
「わかった」
「うん。あー……俺が欲しいのはさ、思い出じゃない。……確信なんだ」
やっと聞こえるくらいの広睦くんの声が胸にじわりと染み込む。私は、自分が広睦くんに揺れているのに気づいた。だからこそ、もっと気軽に『付き合って』いたかった。
ぐっと唇を噛む。
広睦くんがふっと笑うと
「そんな顔しないでくれません、受け入れるつもりもないくせに」
手を伸ばし私の唇に親指を当て、噛んだ唇をほどく。柔く唇が押し付けられ、二度三度と角度を変えて繰り返すと名残惜しそうに離れていった。
人前でも咎めずに受け入れてしまう……。何をやっているんだろう。
広睦くんが納得して別れるためにつき合ったのに、深みにはまっていくのは私の方なんじゃないか。
「自制」
「はい、わかった。……私はいいんだけどな、別に」
物足りない、その気持ちを少し茶化して口に出すとガッと目を見開いて舌打ちをした。
「ふ、ふふふふ」
その顔に笑ってしまう。
「いや、おもんね」
「だってさ、あははははは」
「覚えとけよ。絶対惚れるだけ惚れさせて……! 」
広睦くんはそこで止まってしまった。
「惚れるだけ惚れさせてどうするの? 捨てる? 」
「そんなわけ……」
広睦くんは気まずそうに髪をかき分け舌打ちした。
「うん。ね」
口をついて出てきた言葉が、今の私には真理なようでいくらかすっと頭が冷える。熱くなった気持ちを結局そうだったと気づかせてくれる。
今の私はこのまま広睦くんと関係を続け、気持ちのまま進展を望んでいる。
だけど――。
「察してよ、そういうの」
正直、最初はあんなにイケイケだった彼の気にするところが理解できないけど、私はとりあえず頷いた。
「わかった」
「うん。あー……俺が欲しいのはさ、思い出じゃない。……確信なんだ」
やっと聞こえるくらいの広睦くんの声が胸にじわりと染み込む。私は、自分が広睦くんに揺れているのに気づいた。だからこそ、もっと気軽に『付き合って』いたかった。
ぐっと唇を噛む。
広睦くんがふっと笑うと
「そんな顔しないでくれません、受け入れるつもりもないくせに」
手を伸ばし私の唇に親指を当て、噛んだ唇をほどく。柔く唇が押し付けられ、二度三度と角度を変えて繰り返すと名残惜しそうに離れていった。
人前でも咎めずに受け入れてしまう……。何をやっているんだろう。
広睦くんが納得して別れるためにつき合ったのに、深みにはまっていくのは私の方なんじゃないか。
「自制」
「はい、わかった。……私はいいんだけどな、別に」
物足りない、その気持ちを少し茶化して口に出すとガッと目を見開いて舌打ちをした。
「ふ、ふふふふ」
その顔に笑ってしまう。
「いや、おもんね」
「だってさ、あははははは」
「覚えとけよ。絶対惚れるだけ惚れさせて……! 」
広睦くんはそこで止まってしまった。
「惚れるだけ惚れさせてどうするの? 捨てる? 」
「そんなわけ……」
広睦くんは気まずそうに髪をかき分け舌打ちした。
「うん。ね」
口をついて出てきた言葉が、今の私には真理なようでいくらかすっと頭が冷える。熱くなった気持ちを結局そうだったと気づかせてくれる。
今の私はこのまま広睦くんと関係を続け、気持ちのまま進展を望んでいる。
だけど――。