まだ青い彼
 今や4人に1人がマッチングマッチングアプリで結婚しているといわれる、その出会いの王道に登録することにした。スピード感が欲しいけど、安心も欲しい。厳選して登録を終えると一息ついた。

 結局、いつも何かやり残したことがあるようなすっきりしない気持ちだ。
 気持ちのきりかえがうまくいかない。言っても仕方がないことばかり考えてしまう。もし、私が……もう少し若かったらな。


 ――翌日。
 『じゃあね、また明日』
 そう言った彼は電車に乗って来なかった。約束をしたわけじゃないし、電車を一本早く乗ったのか乗り遅れたのかもしれない。大したことじゃない。
 なのに、気になってしまう。
 ああ、もう、こういうのが嫌なんだって。

 そこから数日、彼とは電車で会うことはなかった。
 体調でも崩したんだろうか……部屋でぼーっとしていると通知音がしてハッとする。また、あの子の事考えてた。マッチングアプリの通知が現実に戻してくれた。現実を見ろと言われてるみたい。

 アプリを開いて眺める。登録して数日で思ってもみないほどアクションをもらって気分がよくなったのもつかの間、ピンと来る人にはなかなか出会えなかった。
 32歳。まだこんなに需要があるのかと思うが、同い年、もしくは同年代の男性ってこんなに老けてるの、と自身を棚に上げて思ってしまった。

 写真写りが悪いだけかもしれないし、会えばまた見方も変わるんだろうけど。どうしても積極的に時間を作って約束を取り付けようとは思えなかった。
 
 これだけの数の男の人がいるのに……?
 早くも効率よく済まされるような結果だけを求める出会いというものに虚しく感じるようになった。本当に?結婚出来たらそれでいいのだろうか。
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