まだ青い彼
「ことあるごとに、年下年下。若い若いって。その俺の努力じゃどうにもならないことを言って黙らそうとするのやめてもらっていいですか。受け入れたらどうです、年の差」
広睦くんに罪はない。わかってる。言い返す言葉も見つからない。
「責めてるつもりはないんだけど。こればっかりは仕方がないよ」
「だいたいさ、春美さん。今までの彼氏、10年20年付き合ったことあります? 」
「え、無い。無いよそりゃ。大体の人無いんじゃない? 」
「うん。俺もない。中学から付き合ってるとか、結婚してる人くらい? 春美さん、一番続いた彼氏って何年付き合った? 」
何年、言われた通り思い出してみる。
「3年、くらいじゃないかな」
「そっか。じゃあさ、一人の男と10年一緒にいるのって春美さんにとっても10年先は未知の世界ってことですよね。一緒じゃん、俺と。なんで21歳は挑戦すらできないわけ」
「そうだけどさ、もう。口達者なんだから。適齢期ってものがあるでしょう」
「人それぞれね。若い時のが恋愛がすべてじゃん。42歳の春美さんはもう俺に興味ないかもしれないし、春美さんは俺の事を虫より嫌いになってるかもしれないじゃないですか。何で想像上の未来はいつも俺が振る側なんですか。今は俺が振られる側で、この10年で何が逆転すんのさ。それさ、春美さんが、女の価値は若さだって思ってるってことだ。俺じゃなくて春美さんの価値観がそうなんですよ」
「そりゃあ、今はともかく、男の人は若くて綺麗な女の人の方がいいにきまってるでしょう」
「で、春美さんはさ、今あなたが思う30歳になれてんの? 」
「そんな、完璧じゃないと、思う」
「じゃあ、いいじゃないの、未熟な俺が相手でも」
「中身は確かにそうだけど、実年齢の話で……」
23歳の私が思っていたより30歳の私は未熟ではあるし、まだまだなって思う。でも、そうじゃなくて……。
広睦くんに罪はない。わかってる。言い返す言葉も見つからない。
「責めてるつもりはないんだけど。こればっかりは仕方がないよ」
「だいたいさ、春美さん。今までの彼氏、10年20年付き合ったことあります? 」
「え、無い。無いよそりゃ。大体の人無いんじゃない? 」
「うん。俺もない。中学から付き合ってるとか、結婚してる人くらい? 春美さん、一番続いた彼氏って何年付き合った? 」
何年、言われた通り思い出してみる。
「3年、くらいじゃないかな」
「そっか。じゃあさ、一人の男と10年一緒にいるのって春美さんにとっても10年先は未知の世界ってことですよね。一緒じゃん、俺と。なんで21歳は挑戦すらできないわけ」
「そうだけどさ、もう。口達者なんだから。適齢期ってものがあるでしょう」
「人それぞれね。若い時のが恋愛がすべてじゃん。42歳の春美さんはもう俺に興味ないかもしれないし、春美さんは俺の事を虫より嫌いになってるかもしれないじゃないですか。何で想像上の未来はいつも俺が振る側なんですか。今は俺が振られる側で、この10年で何が逆転すんのさ。それさ、春美さんが、女の価値は若さだって思ってるってことだ。俺じゃなくて春美さんの価値観がそうなんですよ」
「そりゃあ、今はともかく、男の人は若くて綺麗な女の人の方がいいにきまってるでしょう」
「で、春美さんはさ、今あなたが思う30歳になれてんの? 」
「そんな、完璧じゃないと、思う」
「じゃあ、いいじゃないの、未熟な俺が相手でも」
「中身は確かにそうだけど、実年齢の話で……」
23歳の私が思っていたより30歳の私は未熟ではあるし、まだまだなって思う。でも、そうじゃなくて……。