まだ青い彼
 この恋は、ぼんやりと過去を振り返り過去の総称である『あの頃』にしたかった恋愛が詰まっている。

 相手の背景も肩書もなくただ相手を好きでいられた。周りも私も持っている物が同じだったころの恋――。

 ただし、私は今32歳だ。
 この事実が昂りを押さえ、地面に足を着けさせる。彼には彼の、私には私の未来がある。あの子の気が済むのにつき合うだけ。

 マッチングアプリのメッセージを開きチェックする。マッチングアプリだと複数人同時進行も許されてしまうんだから不思議だ。なぜなら()()()()()()だから。割り切らなきゃいけない。結婚するためには……。

 大体の流れを調べると、何度かアプリでメッセージのやりとりして、会うことになって、数回会ってやっとどちらかが告白して付き合う。この間、数か月ってところ。3か月くらい見とけばいいのかな。付き合うことになって初めて連絡先を直接教える。なるほどね、全くの他人だと色々と危機管理も徹底しないと。慎重に、慎重に。

 じゃあ、あと3か月は広睦くんといられるのか……。

 無意識に考えてしまいハッとなる。
 やだ、私ったら何を……。

 結婚は、頭でするものよね。いずれ、心が追いつくから。
 何人か同時にメッセージのやり取りをする。同じようなやり取りを同じように数人とする。これを面倒だと思えば次に進めない。それに、マッチングアプリだけに頼っていけない。

 はぁ、それで久しぶりの友人たちに会って打ちのめされたんだった。まさか、結局21歳の子と付き合うことにしたんだ――なんて、言えないな。


 これから私はどうなるんだろう。3年後の私はどうなっているんだろう。()()()()結婚出来ているのかな。不安に飲まれそうになる、けど、このまま今が続いて欲しい気持ちにもなる。

 広睦くんが私を見つめる瞳は――……。

 
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