まだ青い彼
「何の影響っていうか、やっぱり『年下=かわいい』なんじゃない? 」
「そう。『年上=かっこいい』そんなわけないだろう。年上みたいに包容力や経験値、金銭的な期待されない分プレッシャーは少ないかもしんないけど、かわいくないよ、俺」

 白目向いてふざけるあたり『かわいい』と思ってしまうんだけど、ちょっと地雷だったみたいだ。『かわいい』が癪に障ることがまたかわいいなんて口には出来なかったけど。

「確かに、年上彼氏と年下彼氏に求めることは違うのかもね。でも、あなたが年上彼女()にさっき言ったこと期待してるんだったら、私も『かっこよくない』よって言っておくね」
「は? 考えても無かった。そっか、俺は春美さんに経験値期待していいんだ。……てか、春美さん。人生経験豊富な女性が敢えて俺選ばんでしょ。色々と比べられてコンプレックスの塊になりそうじゃん」
「ははは、そうだね。一周まわって自分の好きなように扱える子、とか? 伸びしろに期待ってやつじゃない」
「いーえ、期間限定だと思うから短所が見えないだけ」

 イメージの話から、急に私たちの話になって私も真顔になってしまった。

「見る必要が無いから」
「そうですね」

 また沈黙が落ちる。まただ。ふと会話が途切れる時間が多い気がする。

「何か、怒ってる? 」
 広睦くんは、ハッとした後少しばつが悪そうに目を泳がせた。

「だせぇ」
「え、なになに」
「違う、何かもやもやしてんの、顔に出てたのかと思って。()()()()ってアピールしてるみたいじゃん」
「不機嫌なんだ、やっぱり」
「不機嫌って。子供みたいじゃん」
「うん。で、何が気に入らないの」
「何がって……春美さん、全然()()くれないなって思っただけですよ。もう付き合って3週間経とうとしてるのに」

 報告……と言われて、今度はこっちがいたたまれない気持ちになった。
 
 
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