my memory love 〜あの時の約束〜
「……み〜、いずみ!!」
「……あ、なっちゃん…」
「何回も呼んでるのに、どした?」
さっきのことが頭から離れなかった。
仁の大きい体……柔らかい唇……
思い出すだけで体がぼーっとしてきた。
わたしはさっきのキス事件のことをなっちゃんに打ち明けた。
「えっ!!!キスされたの!?」
「ちょっとー!声がおっきいって!!しーっ」
キョロキョロと周りを確認しながら、ごめんごめんと言うなっちゃん。
「それで?」
「ん?」
「だから、それでそのあと何か言われなかったの?」
「あ、いや……そのあとハチが来ちゃって…そしたらリレー始まりそうだったから、わたしだけタスキを持って……」
ため息をついたなっちゃんは目を細めながらわたしのことを見ている。
「泉って、バカなの?」
バ、バカとは…!確かにわたしはバカだけど。
「ねぇなっちゃんひどいよぉおお、わたしもうどうすればいいんだよぉおお」
「なんで自分の気持ち言わなかったのよ!チャンスだったのに〜」
「だって好きなのかもまだわかんないんだもん……」
いままで誰とも付き合ったこともないし
告白なんてしたことも、もちろんない。
そんなわたしには、ハードルが高すぎるよ……
「認めたくないだけでしょ?すきって」
「そういうわけじゃないんだけど…」
自分でもこの気持ちを言葉で説明できない。
仁といるとドキドキはするけど……
でもほら、美沙ちゃんもいるし。
〜♪ピンポンパンポーン
『借り物競走に出る人は並んでください』
あぁ、借り物競走かぁ。
よかった、わたし出ないやつで。
「あ、西原くんと八谷並んでる」
「はは、がんばれぇー…」
わたしはさっきの事件でグッタリしてしまい
観客席になっちゃんと座って見ていた。