魔法がなくても

お人形みたいに透きとおる肌にふわりとなびくパステルピンクの髪。大きく綺麗なグリーンの瞳。
一見、女の子と見間違うほどのかわいさ。

……だけど女の子と間違われると本気で怒る。
可愛いと言われるのは問題なし。
マントの袖だけサイズが合っていなくブカブカ。

得意な魔法は召喚魔法。
本人いわく『かわいい子が出ると嬉しいから』。

入学早々に乃蒼へと魔法が飛んできたところに出くわした私が助けたのをきっかけに、ものすごいなつきっぷりで。
見かかるたびにこうしてくっついてくる。


そして今もくっつきながら宙くんをにらんでる、という状況。


「編入生の紫翠宙くん。宙くんとはまあ色々あって同っ……友達だよ友達」


同居してる、とか言えば乃蒼の場合、怒ること間違いない。


「友達ぃ……?ふーん?ふんっ」


宙くんを見て、乃蒼はわかりやすく顔を背けた。
……なんてあからさまな。

宙くんにはごめんとゼスチャーすれば、苦笑いとともに頷かれた。


「……乃蒼、キミはまた星羅にくっつき虫ですか。毎度毎度こりませんね」

「ん?あ、エルくんだ」

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