魔法がなくても
「本当に!?でも……よく追いかけられてた子だよね?今は分からないけど、何回か見かけたよ?大丈夫なの?」
「大丈夫。平和に過ごせたって言ってたしね」
それが毎日とはいかなくとも、宙くんの後ろに私がついていると分かれば……そう簡単に追い回すようなこと、しなくなるはずだから。
何かあれば言ってね、と桜は言ってくれた。
四からはお人好しって言われたけど。
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昼休みに桜とご飯を食べた後、おーさんのところで新商品チェックでもしようと外を歩いていれば、げんなりと歩いている座る宙くんが前からやって来た。
あの様子じゃ今日もテストは受けられていないみたい……。
話を聞くに学園にいる時はいつ発動するか分からないからって先生たちに見張られてるみたいで、休み時間しか本当に休まらないらしいから。
「大丈夫?」
「……っ星──」
すれ違いざまに声をかけると、一瞬にして背筋が伸びた宙くん。しかし、
「せーらー!……って、きみだれ?」
違う方向から私に勢いよく抱きついてきた男の子──白鳥乃蒼。
私より少し遅れて入学してきた可愛らしい男の子。