魔法がなくても

「乃蒼、椅子持って来ようよ。そしたら俺たち、星羅の近くで食べれるよ?」
「……おお!ナイスアイデア!ほほーいっと」


乃蒼は軽く魔法をとなえて椅子を二つテーブルのはしにつけ、宙くんとともに私のそばで食べ始める。


「わざわざせまい所で食べるとは……一日くらい隣を我慢すればいいだけじゃないですか」
「エルふん、うるふぁい」
「食べながら話すのはやめてくださいよ……」


大きなため息をシエルがつくと、食堂の入口から女の子たちの悲鳴が上がった。


「お、おいっなんだよ事件か!?」


四が思いきり立ち上がると同時に食堂には編入生らしき男の子が入ってきた。
すぐに理解した四は大きなため息とともにテーブルにふせてしまう。
その姿に苦笑いするしかなく編入生の方へと視線をうつすと、確かに女の子たちが絵本の王子様みたいって言うのは当たっている気がした。
< 76 / 84 >

この作品をシェア

pagetop