魔法がなくても
手はすんなりと離された。でも宙くん、顔赤い。
優利くんに握手を求められた時も、今も、宙くんは私の手をつかんだ。
……四や乃蒼のように口にはしないけど、宙くんも王子様!と人気のある優利くんをどこか受け付けないのかもしれない。
宙くんだって、編入生だったから。
これ以上は聞かないでおこう。
「宙くん、改めてお疲れさま。ご飯、何食べたい?」
「えっと……迷うなぁ。星羅のご飯何食べても美味しいし。……んー」
悩む宙くんと並んで帰り、私は宙くんが食べたいと言った料理を、白ちゃんやツララと楽しく過ごしながら作るのだった。