冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

賑やかで温かい夕食の時間。 学校でクラスメイトから向けられた冷ややかな視線も、生徒会長・月城蒼汰の氷のような言葉も、この温かい場所があれば全部跳ね返せる。


私は、愛されて育った。 自分の好きなもの(おしゃれやコスメ)を誇りに思っていいと、両親に教えてもらった。 だからこそ、私は私を嫌いにならないし、自分らしさを捨てるつもりもない。


(月城蒼汰くん……あなたは『見た目』と『噂』で私を判断したけれど)

口の中で甘辛い角煮を噛み締めながら、心の中で固く誓う。


(私は、言葉だけで反論するつもりはないよ。勉強も、学校生活も、全部全力で取り組んで見せてあげる。私をただの『派手で不真面目な転校生』だと思ったら大間違いなんだから!)


「ひまり、顔が真剣になってるわよ? 美味しいもの食べてる時くらい、難しい顔しないで」

「あ、ごめんママ! 角煮があんまりにも美味しいから、気合が入っちゃって!」

「あはは、角煮で気合が入るなんて、さすがひまりだな」


パパとママの笑い声がリビングに響く。 お腹も胸も温かいパワーで満たされていくのを感じながら、私は明日からの学園生活に向けて、静かにメラメラと闘志を燃やしていたのだった。
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