【続編】ふたりの恋のそだてかた。
Ep.15 華麗なる変身
5月25日。9:00。
御手洗の運転する車に乗って、都内の撮影スタジオに向かっている。
「――以上が今日のスケジュールになります」
「うん、わかった」
今日はこれから、【水色の僕と君】のティザービジュアル撮影。
それから午後には出演者コメントの収録と、紫苑と私の対談記事の取材。演技合わせ。
クランクイン前の準備をギュッと詰め込んだような、過密スケジュールだ。
「成宮くんが売れっ子なので、1日に予定詰めてきましたね。慌ただしいですが、しっかりやってくださいね」
ハンドルを握る御手洗が、前を向きながらそう言った。
「もちろん」
言いながら、台本を捲る手が止まる。
気を抜くと割り込んでくるのは、この間の爽真との演技事故の記憶だ。
爽真の唇の感触とか、息遣いとか。
まるで知らない人みたいな、余裕のない色っぽい視線が、ずっと頭に焼き付いて離れない。
台本を持つ指に無意識に力が入って、紙面が僅かに歪む。
思い出すといつまでも動揺してしまうことが、なんか嫌だ。
御手洗の運転する車に乗って、都内の撮影スタジオに向かっている。
「――以上が今日のスケジュールになります」
「うん、わかった」
今日はこれから、【水色の僕と君】のティザービジュアル撮影。
それから午後には出演者コメントの収録と、紫苑と私の対談記事の取材。演技合わせ。
クランクイン前の準備をギュッと詰め込んだような、過密スケジュールだ。
「成宮くんが売れっ子なので、1日に予定詰めてきましたね。慌ただしいですが、しっかりやってくださいね」
ハンドルを握る御手洗が、前を向きながらそう言った。
「もちろん」
言いながら、台本を捲る手が止まる。
気を抜くと割り込んでくるのは、この間の爽真との演技事故の記憶だ。
爽真の唇の感触とか、息遣いとか。
まるで知らない人みたいな、余裕のない色っぽい視線が、ずっと頭に焼き付いて離れない。
台本を持つ指に無意識に力が入って、紙面が僅かに歪む。
思い出すといつまでも動揺してしまうことが、なんか嫌だ。