【続編】ふたりの恋のそだてかた。

妙に図星を突かれたような気になって、無意識に奥歯を強く噛む。
御伽蘭子はそんな些細な反応も見逃さずに、俺の肩に体重をかけてグッと耳元に口を寄せた。


「その苛立ち、使ってみようよ。きっとすぉごく面白い画になるよ」


鼓膜を震わす吐息に、不快。
けれど心の奥底の何かを絡め取られた感覚にもなって、ざわつく。


「だぁいじょうぶ。蘭子さんが、ちょっとずつ引き出してあげるからね」


絡みつくような甘ったるい声色に、劇薬のにおい。


御伽蘭子の宣言通り、目を背けたい奥に沈めようとした嫉妬心をじわじわと引き摺り出されて――

このあと俺は、役として、けれど初めて
瑠奈以外の女と、キスをした。

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