【続編】ふたりの恋のそだてかた。

――その言葉に、思わず表情が素に戻る。
笑顔が真顔になった。


「重いって、爽真が?別に全然重くないけど」


私の返答に、紫苑まで思わず“うわ”と言う顔をする。
苦笑いにすらなりきらない、引き攣った顔。

「あいっかわらずセンサー死んでるね。
……いや、振り回してる側だから気付かないのか。
この映画の出演もめちゃくちゃ嫌がられなかった?つまり、そういうことだよ」


(…………?嫌がられたっけ?)


紫苑については嫌がられた。
けど、映画に出ること自体は嫌がられていない。

「……とりあえず、紫苑のことは嫌がってたよ。
アオバケで色々あったし」

「そういう認識ならもういい。またしたくもない同情しちゃったじゃん」

“何が”
そう言おうとした時、教室のドアあたりから元気な声がした。

「瑠奈さんっ!おはようございます!」

私と同じ制服に、ブンブン振った尻尾とピンと張る耳の幻覚。
後ろに疲れ切った御手洗。

恭介くんの登場だ。
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