【続編】ふたりの恋のそだてかた。
キュッと結んだ唇が、子どもみたい。
この間から本当にちょっと様子がおかしい。よっぽどドラマが大変なのだろうか?
これは相談に乗らないと、と内心意気込んでトト、と爽真の隣に急いで腰を下ろす。
「爽真、ドラマの撮影大変?話せば力になれるかもだし、ちょっと話してみて――……」
言い終わるより先に、ふわりと清涼な香りの風が起こって――爽真に柔く抱きしめられた。
「そ、そ……爽真?」
びっくりしてドキドキして、ちゃんと言葉が出てこない。
抱き返していいのかもわからなくて、腕が爽真の背中を上から下まで何往復かしてシャツの裾を掴むのに落ち着いた。
「……ドラマもあるけど。それだけじゃ――」
「えっまだ何かあるの!?」
「……なんでもない」
耳元で囁くかのように低く弱って聞こえる声色に、動揺する。
爽真が言いかけた言葉を引っ込めたまま、黙ってよりしっかりと私を抱き寄せるからもやもやが段々と甘さに変わって何も言えなくなった。
「……」
爽真の肩口に頬を寄せて、数秒。
なんとなく顔をそこに埋めるように首を捻った時――いつもと違うメイクだったことを思い出して、飛び退くように腕をピンと張って爽真から離れた。