【続編】ふたりの恋のそだてかた。

「あ」

まだ熱を燻らせたままの爽真が、自分の手の甲を見てボソッと声を漏らす。
その濡れた口端に細く走るモーブピンクの人工色。

いつのまにか私のリップが、爽真の口に移ってしまっていた。

「わぁあ、ティッシュ!こんなの恥ずかしすぎる……っ」

さっきまでのキスを物語る痕跡に一気に熱が顔に集中して、弾むようにドタバタとティッシュを取りに走って戻る。

「別にいいのに」

「よくないでしょ!この後仕事……
いや、そうじゃなくても!」

爽真の顔を間近に覗きながら、ティッシュで丁寧に口元を拭き取る。
素直に目を伏せてなすがままになってる顔も、薄い紙ごしに指先で感じる唇の感触も、一旦気にしないふりをして一切の痕跡も残さないようにチェックした。


「……次、会えるのいつだっけ?」


ソファに膝を乗り上げるほど必死な私の腰元に、爽真がゆるりと腕を回す。

「へっ!?……ら、来月とかじゃなかったっけ……?」

びくりとして思わず手が止まって、恥ずかしさに耐えきれずに目が泳いだ。
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