【続編】ふたりの恋のそだてかた。

「……映画の撮影は?」

「え?今週は明後日と、……あと、週末」

「……。ふーん」

面白くなさそうにストンと瞼を落とした爽真が、すごく低く唸る。
腰を抱いていた手が片方だけ口元にきて、ティッシュを持つ私の手を取って退かした。

「……っ!」

ふっと一瞬、また唇に柔い感触。
すぐ離れた爽真の唇に、とれかけのリップでまた艶が乗った。

「……せっかく拭いたのに!」
「また拭けばいいだろ」

ん、と爽真が口を閉じて顎を上げる。
なにこれ。拭き取れってこと?


「最近の爽真、なんか変!」

「元々こんなんだろ」

「全然違う!」


素直に従うのも悔しいのに、ティッシュを折り返してなんだかんだ拭いてあげてしまっている。



私が振り回す側?どこが?

私だって、十分振り回されてるんだけど。
< 139 / 160 >

この作品をシェア

pagetop