【続編】ふたりの恋のそだてかた。
「そこは侵入禁止令出てるから入れませーん。
残念でした。もういい?おやすみ」
くるりと寝返りを打って爽真に背を向けて、会話を強制終了する。
「強情」
――そんな苛ついた呟きが聞こえたと思った瞬間、ふわりと体が宙に浮いた。
「ちょっと、爽真!?」
「動くな。落とす」
驚いて足をばたつかせると、膝に回る腕の力が強くなる。
迷いなく進む目は絶対に合わなくて、話を聞く気がないのがわかった。
爽真が肘で押して、ガラリと寝室のスライドドアが開く。
初めてちゃんと見た、モノクロ調で統一されたリビングの雰囲気とは違う爽真だけの空間。
何サイズかわからない、自分のベッドより少し大きめのそこに優しく降ろす。
降ろす瞬間の真上から見下ろされる構図が強すぎて、胸で拳を握ったまま固まった。
爽真の顔に釘付けになって、瞬きが恐ろしく遅くなる。
早く手を引き抜いて退いてくれればいいのに、爽真も戸惑って固まったままだ。
「あの……爽真……?」
名前を呼んだ瞬間、爽真がぴくんと体を強張らせる。
かと思えばすぐに手を引き抜いて、くしゃっと乱れていたタオルケットに空気を含ませふわりと私の鼻先まで、しっかりそれを掛けた。