【続編】ふたりの恋のそだてかた。
♡

17:00。


「瑠奈ちゃんっお待たせしましたっ」


作業もできる穴場のカフェの一角で、確保しておいた席にひよりが座る。


「ううん。全然。受験勉強どう?捗ってる?」

「いえ、それが全く……今日も瑠奈ちゃんに聞きたいことだらけです……」


げんなりと肩を落としながら、ひよりがスクールバッグから次々とテキストを取り出す。

月一くらいで会って、今年に入ってからはこうして勉強を見るようになった。


「あらぁ。でも、陸もどうせ奮ってないんでしょ?2人同じくらいなら、志望校も検討しやすいんじゃ――……」


“陸”と言った途端ひよりの顔がずーんと沈む。

テキストを捲る手が止まって、どんよりとした空気が漂い始めた。


「ど、どした……?なんかあった……?」


きろ、とこっちを向いたひよりが、途端に弱った顔になる。


「聞いてくださいっ瑠奈ちゃあんっ」


静かなカフェにそぐわない声で縋るから、しーっと周りにも謝りつつとにかくひよりを落ち着かせた。
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