【続編】ふたりの恋のそだてかた。
――……
ソファに座らされて、爽真がキャビネットから何かを取り出してくる。
数枚が綴られた書類の束を挟んだクリアファイルを取って戻ってくると、私の右側に腰掛けた。
「貰った話はこれ。……でも、断ってるから言わなかった」
差し出された書類を受け取る。
表紙には――
アジテレビ 木曜10時帯連続ドラマ
【夜が明けるまで、帰らない】
脚本:伊織叶恵
監督:ハジメ雅人
という表題がついている。
「木10!?しかも、監督ハジメさんで脚本伊織 叶恵!?」
想像以上のビッグネームに思わず大きな声が出る。
隣で「知ってるのか?」なんてぽかんとしている爽真に、カッと目を見開いて詰め寄った。
「伊織叶恵といえば、書いた脚本絶対外さない超ヒットメーカーじゃん!彼女のおかげで何人の俳優が世に出たと思ってるの?
それにハジメ雅人!超ファン!ドラマも映画もマルチにこなすすごい人なんだよ!」
爽真が若干引きながら、ぎこちなく頷く。
話してくれなかった怒りなんてどこかに行ってしまって、興奮気味に企画書を捲る。
そして、キャスト一覧。
ここに1番びっくりした。
「えっ!?相手役御伽 蘭子!?
すごいいい話じゃん!なんで受けないの、爽真!」
ソファの端に追い詰める勢いで詰め寄って、曇りのない目を向ける私に爽真の顔は曇る。
何も答えないから、私は勝手にウンチクを垂れ流し続けていく。
「御伽 蘭子といえば、驚異の超実力派カメレオン女優!
蘭子さんの演技はすごいの。役というよりその人そのものになってるみたいな生感!
それでいて映像美は崩さない繊細さもあって、人間臭いシーンも醜くならない。
それでいて経歴はめちゃくちゃ地道な努力派。だからこそ憧れるの!」
「――……」
はぁ、と恍惚にため息までつき出した私に、爽真はなぜか惚けた顔をしている。
「好きすぎだろ」と、ちょっと呆れた呟きまで聞こえてきた。
「大好き。超好き。爽真が断るなら、私がこの話受けたいくらい」
爽真を追い詰めたまま、にっと屈託なく微笑む。
丸くなっていた爽真の目がまた細くなって、複雑そうな顔になった。
「あんまり好き好き言われるの、複雑なんだけど」
「えっ」
ソファに座らされて、爽真がキャビネットから何かを取り出してくる。
数枚が綴られた書類の束を挟んだクリアファイルを取って戻ってくると、私の右側に腰掛けた。
「貰った話はこれ。……でも、断ってるから言わなかった」
差し出された書類を受け取る。
表紙には――
アジテレビ 木曜10時帯連続ドラマ
【夜が明けるまで、帰らない】
脚本:伊織叶恵
監督:ハジメ雅人
という表題がついている。
「木10!?しかも、監督ハジメさんで脚本伊織 叶恵!?」
想像以上のビッグネームに思わず大きな声が出る。
隣で「知ってるのか?」なんてぽかんとしている爽真に、カッと目を見開いて詰め寄った。
「伊織叶恵といえば、書いた脚本絶対外さない超ヒットメーカーじゃん!彼女のおかげで何人の俳優が世に出たと思ってるの?
それにハジメ雅人!超ファン!ドラマも映画もマルチにこなすすごい人なんだよ!」
爽真が若干引きながら、ぎこちなく頷く。
話してくれなかった怒りなんてどこかに行ってしまって、興奮気味に企画書を捲る。
そして、キャスト一覧。
ここに1番びっくりした。
「えっ!?相手役御伽 蘭子!?
すごいいい話じゃん!なんで受けないの、爽真!」
ソファの端に追い詰める勢いで詰め寄って、曇りのない目を向ける私に爽真の顔は曇る。
何も答えないから、私は勝手にウンチクを垂れ流し続けていく。
「御伽 蘭子といえば、驚異の超実力派カメレオン女優!
蘭子さんの演技はすごいの。役というよりその人そのものになってるみたいな生感!
それでいて映像美は崩さない繊細さもあって、人間臭いシーンも醜くならない。
それでいて経歴はめちゃくちゃ地道な努力派。だからこそ憧れるの!」
「――……」
はぁ、と恍惚にため息までつき出した私に、爽真はなぜか惚けた顔をしている。
「好きすぎだろ」と、ちょっと呆れた呟きまで聞こえてきた。
「大好き。超好き。爽真が断るなら、私がこの話受けたいくらい」
爽真を追い詰めたまま、にっと屈託なく微笑む。
丸くなっていた爽真の目がまた細くなって、複雑そうな顔になった。
「あんまり好き好き言われるの、複雑なんだけど」
「えっ」