【続編】ふたりの恋のそだてかた。

スマホをタッチして、改札の中に入っていく。

今日は御手洗に呼び出されているからこの後事務所に寄って、それから爽真に会いにいく。

4月後半はお互い仕事のスケジュールが少し緩くなっていて、割りに予定が合いやすいから。
会える時は会っておこうっていう、そういう判断だ。

ガタンゴトンとドア口に立って、人もまばらな電車に揺られる。
ドア上の映像をぼんやり眺めていると、よく知った人物が目に入った。


“清々しい朝の新習慣!ファインB、一緒に飲も?”


――なんて無音の字幕と共に、ビタミン飲料を差し出して綺麗に爽やかに笑う人。


(相変わらず王子やってんなー……というか最近、メディアで見ないことがない)


雑誌開いてもテレビつけても、スマホいじっててもどこかにいる。

アオバケ1の出世頭。
凄すぎてもはや嫉妬も忘れた。

なんて乾いた笑みを漏らすと、電車が目的の駅に停まる。
「やばっ」と心の中で呟いて、慌てて電車から降りた。
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