【続編】ふたりの恋のそだてかた。
♡
「瑠奈さん、来ましたか。
そこ、座ってください」
事務所に着くなり御手洗に深刻な空気を醸し出されて、何かしたっけとドギマギしながらオンボロソファに腰掛ける。
社長もいつにも増して眼圧に凄みを押し出しながら、腕を組んで社長デスクから私を睨んでいる。
「あの……?なんですか、今日は……」
「お疲れ様ですっ!今瑠奈さんの後ろ姿見つけた気がして、走ってきました!!」
バーン!と元気よく開くドアの音と明るい声に、ビクッと肩が大きく跳ねる。
呆気に取られてフリーズしていると、豆柴が遠慮なく私の隣に座ってきた。
「わー!やっぱり瑠奈さんだった!聞いてください!
この間の瑠奈さんのアドバイス活かしたら、演技の先生に褒められて――!」
相変わらず前のめりで、私を端っこに追いやってくる。
近い近い。勢いがすごい!
だから思わず手で制した。
「ストップ!恭介くん、おすわり!」
(――あっ間違えた)
爽真を不安にさせた後だったから、距離を取ろうとしただけなのについうっかり!