【続編】ふたりの恋のそだてかた。
「その含んだ呼び方!1年半以上音沙汰なかったのに急に連絡してくるなんて、紫苑が用もなくするわけない」
「ひどいなぁ。人をなんだと思ってるのさ。
せっかく共演が決まったから、挨拶しようと思っただけだよ」
「じゃあ、それは来週の顔合わせで事足りますね。さようなら」
何も言わないならいい。この人の遊びには付き合わない。
荷物をまとめてさっさと立ちあがろうとする。
「わー、待った待った。ごめんって。
ちゃんと話すから」
「……」
ちょっと焦って見えたから、許すことにしてもう一度座り直す。
「ひどいくない?一年半前瑠奈ちゃんが放棄した盤面を、俺が綺麗に整えて締めたのに。綺麗に振り合って終わったあれはなんだったの?」
…………ゔっ。
それを言われると何も言い返せない。
ティーカップを持つ手が止まってしまった私をさりげなく捉えて、紫苑がふっと苦笑した。
「まぁいいけどさ。時効だし。
それよりこの会合、爽真に言ってあるの?また睨まれるの嫌なんだけど」
「言ってある。すっごい渋い顔されたけど」
「へぇ。相変わらずだね」
ずず、と2人同時に飲み物を啜る。
外に人の気配がまるでないこの場所は、カフェというには落ち着かなすぎる。
カップを口につけたまま、紫苑が私のことを伺い見る。
警戒心にちょっと気が立っている表情に、可笑しそうに目を細めた。
「映画の話。受けてくれてありがとう」
「……どういたしまして。紫苑に言われるのも変な話だけど」
「変じゃないよ。香月さん指名したの、俺なんだよね」
「えっ」
「ひどいなぁ。人をなんだと思ってるのさ。
せっかく共演が決まったから、挨拶しようと思っただけだよ」
「じゃあ、それは来週の顔合わせで事足りますね。さようなら」
何も言わないならいい。この人の遊びには付き合わない。
荷物をまとめてさっさと立ちあがろうとする。
「わー、待った待った。ごめんって。
ちゃんと話すから」
「……」
ちょっと焦って見えたから、許すことにしてもう一度座り直す。
「ひどいくない?一年半前瑠奈ちゃんが放棄した盤面を、俺が綺麗に整えて締めたのに。綺麗に振り合って終わったあれはなんだったの?」
…………ゔっ。
それを言われると何も言い返せない。
ティーカップを持つ手が止まってしまった私をさりげなく捉えて、紫苑がふっと苦笑した。
「まぁいいけどさ。時効だし。
それよりこの会合、爽真に言ってあるの?また睨まれるの嫌なんだけど」
「言ってある。すっごい渋い顔されたけど」
「へぇ。相変わらずだね」
ずず、と2人同時に飲み物を啜る。
外に人の気配がまるでないこの場所は、カフェというには落ち着かなすぎる。
カップを口につけたまま、紫苑が私のことを伺い見る。
警戒心にちょっと気が立っている表情に、可笑しそうに目を細めた。
「映画の話。受けてくれてありがとう」
「……どういたしまして。紫苑に言われるのも変な話だけど」
「変じゃないよ。香月さん指名したの、俺なんだよね」
「えっ」