【続編】ふたりの恋のそだてかた。
Ep.12 連ドラ、クランクイン
SIDE:瀬名爽真
5月18日。17:00。
ロケ地として貸りている、すでに廃業したレトロで小さな喫茶店から、ドラマの最初の撮影が始まる。
白シャツに、黒いパンツとカフェエプロン。
普段降ろしている前髪もセンターパートに分けられて、セットで濡れ感が増している。
忙しく機材を調整するスタッフと、絵コンテを確認する監督・ハジメさんと助監督や演出家。
「……」
アオバケの頃ともモデルのスタジオ撮影風景とも違う、日常の中に異質に組まれた撮影セットに、内心の緊張感が高まっていた。
「蘭子ちゃん、カフェスタイル似合うねぇ」
「ありがとーございますぅ。でもちょっと窮屈かなぁ。
タイトスカート。美咲ってぇ、パンツも細身だし、私とは服のシュミ合わないんですよねぇ」
御伽蘭子は今日も掴みどころがない。
カフェのオーナー役のうんと年配のベテラン俳優・茂木さんとも、物怖じせずに談笑している。
「爽真くんもさ、こっちおいでよ。1人じゃ緊張するでしょ!」
こっちに気づいた茂木さんが、気さくに俺を手招きする。
(1人の方が気が紛れたのに……)
「はい……ありがとうございます」
余計に緊張する場に誘われて、内心げんなりしながら2人の元へ歩いて行った。
5月18日。17:00。
ロケ地として貸りている、すでに廃業したレトロで小さな喫茶店から、ドラマの最初の撮影が始まる。
白シャツに、黒いパンツとカフェエプロン。
普段降ろしている前髪もセンターパートに分けられて、セットで濡れ感が増している。
忙しく機材を調整するスタッフと、絵コンテを確認する監督・ハジメさんと助監督や演出家。
「……」
アオバケの頃ともモデルのスタジオ撮影風景とも違う、日常の中に異質に組まれた撮影セットに、内心の緊張感が高まっていた。
「蘭子ちゃん、カフェスタイル似合うねぇ」
「ありがとーございますぅ。でもちょっと窮屈かなぁ。
タイトスカート。美咲ってぇ、パンツも細身だし、私とは服のシュミ合わないんですよねぇ」
御伽蘭子は今日も掴みどころがない。
カフェのオーナー役のうんと年配のベテラン俳優・茂木さんとも、物怖じせずに談笑している。
「爽真くんもさ、こっちおいでよ。1人じゃ緊張するでしょ!」
こっちに気づいた茂木さんが、気さくに俺を手招きする。
(1人の方が気が紛れたのに……)
「はい……ありがとうございます」
余計に緊張する場に誘われて、内心げんなりしながら2人の元へ歩いて行った。