【続編】ふたりの恋のそだてかた。
御伽蘭子は伝線が張り巡らされた狭く暗い空に投げていた視線を、急にこっちに戻してくる。
怖いくらい緩やかに、目尻を垂らしてにぃっと口元を吊り上げた。
「香月瑠奈ちゃんのスタイルは、瀬名くんに合ってないよ。
君はね、もっと“こっち”寄り」
ぐんと距離を詰められて、人差し指を胸に押し付けてくる。
心臓に直接刺さるようなその感覚に、ぞっと背筋が凍った。
「早く気づいてほしいなぁ。そしたらきっと、瀬名くんハマっちゃうよ」
毒が流れ込んでくるかのように、ドクンドクンと胸の音が嫌に響く。
「御伽さん瀬名さん!車来ました」
スタッフの声にハッとして、どこにも意識を飛ばしていないはずなのに我に帰った気がした。
「はぁーい。じゃね、瀬名くん。
またらいしゅー。楽しみにしてるねぇ」
キャップに収まらないボルドー色の髪を揺らして、御伽蘭子は足取り軽く去っていく。
説明できない戸惑いに、俺はしばらくそこから動き出せなかった。
怖いくらい緩やかに、目尻を垂らしてにぃっと口元を吊り上げた。
「香月瑠奈ちゃんのスタイルは、瀬名くんに合ってないよ。
君はね、もっと“こっち”寄り」
ぐんと距離を詰められて、人差し指を胸に押し付けてくる。
心臓に直接刺さるようなその感覚に、ぞっと背筋が凍った。
「早く気づいてほしいなぁ。そしたらきっと、瀬名くんハマっちゃうよ」
毒が流れ込んでくるかのように、ドクンドクンと胸の音が嫌に響く。
「御伽さん瀬名さん!車来ました」
スタッフの声にハッとして、どこにも意識を飛ばしていないはずなのに我に帰った気がした。
「はぁーい。じゃね、瀬名くん。
またらいしゅー。楽しみにしてるねぇ」
キャップに収まらないボルドー色の髪を揺らして、御伽蘭子は足取り軽く去っていく。
説明できない戸惑いに、俺はしばらくそこから動き出せなかった。