【続編】ふたりの恋のそだてかた。
口を閉じて、嗚咽を抑える。
1人きりだと思っていたから泣いた美咲が、誰かいたと知って驚く。
多分恐怖もあるかな?暗がりに人が立ってるんだもん。
「……」
パッと顔を上げて、反射的な速度で振り返る。
ハッとした顔。流した涙を拭うことすら忘れている——という演技。
「“侑征くん……?いたんだ……”」
脆く崩れた私と目が合って、爽真の表情がさらに弱る。
“侑征”じゃない。完全に爽真。
だけど多分、私の涙を無駄にしないようにしたのだろう。
一度俯いて振り切って、無表情に切り替えた。
「“ずっといましたよ?
……でも美咲さん、気付かないから”」
声色が少し不安定。
頑張って感情を無に近づけているみたい。
距離を詰めてくるテンポが少し早い。
すぐにでも触れて慰めたい。そんな衝動が滲んでいる。
カタンと、背後からテーブルにつく片手に余裕がない。
侑征になろうとしている瞳は揺れて、全然爽真を抑えきれていない。
「“美咲さんを泣かせたのは、誰ですか?”」
――少しも怖くないけど、怖がらないと。
ひく、と唇を引き攣らせて息を止める。
目の前の人に色より情を感じてしまうけど、ここは色香を出す場面だから見開いた目に熱を込めて潤ませる。
焦れた爽真の手が、頬を取って涙を拭う。
……台本とは、違う動き。
「“俺ならそんな顔――……”」
「カット」
1人きりだと思っていたから泣いた美咲が、誰かいたと知って驚く。
多分恐怖もあるかな?暗がりに人が立ってるんだもん。
「……」
パッと顔を上げて、反射的な速度で振り返る。
ハッとした顔。流した涙を拭うことすら忘れている——という演技。
「“侑征くん……?いたんだ……”」
脆く崩れた私と目が合って、爽真の表情がさらに弱る。
“侑征”じゃない。完全に爽真。
だけど多分、私の涙を無駄にしないようにしたのだろう。
一度俯いて振り切って、無表情に切り替えた。
「“ずっといましたよ?
……でも美咲さん、気付かないから”」
声色が少し不安定。
頑張って感情を無に近づけているみたい。
距離を詰めてくるテンポが少し早い。
すぐにでも触れて慰めたい。そんな衝動が滲んでいる。
カタンと、背後からテーブルにつく片手に余裕がない。
侑征になろうとしている瞳は揺れて、全然爽真を抑えきれていない。
「“美咲さんを泣かせたのは、誰ですか?”」
――少しも怖くないけど、怖がらないと。
ひく、と唇を引き攣らせて息を止める。
目の前の人に色より情を感じてしまうけど、ここは色香を出す場面だから見開いた目に熱を込めて潤ませる。
焦れた爽真の手が、頬を取って涙を拭う。
……台本とは、違う動き。
「“俺ならそんな顔――……”」
「カット」