世界で一番わがままな君とガラスの心臓

一之瀬写真館と首から下げた一眼レフ

翌日の放課後も、私はバイパス沿いの喧騒を抜け、潮風の香る旧市街へと向かっていた。


盛夏の太陽が、海咲の遊歩道へと続く石畳を眩しく照らし出している。


緩やかな弧を描く砂浜では、家族連れや観光客が歓声を上げ、キラキラと銀色に輝く波間にSUP(サップ)ボードがいくつも浮かんでいた。


潮風とともに届く、夏特有の圧倒的な熱気と波間の眩しさ。走ることに迷っていた私の胸に、その光は眩しすぎて、どこか眩暈がするようだった。


部活の自主トレで流した汗が、風にあたって少し肌寒く感じる。


国道から一本折れ、なまこ壁の残る路地裏へ入ると、まるで時間がゆっくりと巻き戻っていくような感覚になる。
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