世界で一番わがままな君とガラスの心臓
明日はすかさず、上品な笑みを浮かべたまま、声のトーンだけを少し落として私にチクリと釘を刺してきた。


瞳の奥だけで「余計な口を叩いたらタダじゃおかないわよ」と物語っている。


私は慌てて「あ、ごめんごめん!」と口を閉じた。


これで目の前の高校生も、世間の大人たちと同じように「なんて可愛らしくて可憐なお嬢様なんだろう」と騙されるに違いない。私はそう確信していた。


……しかし。


「そっか。君が、明日ちゃんか」


湊先輩は動じる様子もなく、むしろ困ったように眉を下げて、ふっと柔らかく微笑んだ。
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