君が感情をくれたから
余計なこと、言っちゃたかな・・・。
『自分のことを話しているはずなのに、他の誰かのことを語っているみたい』
そう言ったとき、静海くんは少しだけ目を見開いて瞳にはほんの少しだけ、悲しみの色が浮かんでいた。
あんなことを言って、私は嫌われちゃったかも知れない。
それでも、静海くんが自分のことを話すときは他人事が多かった。
「そうかもしれない」が多くて・・・。
でも、きっと本のことは好きだと思う。
すごく真剣に考えていたから・・・。
もしかしたら、自分の好きに自信がないのかもしれない・・・。
私の右隣を歩く静海くんのことを見る。
相変わらず無表情で、下を向いて歩いていた。
「・・・」
図書室までは3分もないはずなのに、妙に遠く感じられた。
何か、話すことはないだろうか・・・。
いつもなら、すぐに何か出てくるはずなのに・・・。
「花﨑さん・・・」
1人悩んでいると、静海くんが声を掛けてきた。
「何?」
「さっきは、嫌な気持ちにさせましたよね?その、ごめんなさい。僕は、好きがよく分からなくて・・・」
最後の方は声が小さくなって聞こえなかったけど、静海くんが謝るべきことじゃないとすぐに分かった。
謝るなら、私の方だ・・・。
「謝らないで・・・。私こそごめんなさい」
「いえ、花﨑さんが謝ることじゃないです。他人事なのは、事実ですから・・・」
「そんなことは・・・」
2人の間にまた、沈黙が訪れた。
それと同時に、図書室に着いた。
「あっ、えっと・・・ここが図書室になります」
「・・・ありがとうございます」
ドアを開けて中に入ったが、中にはほとんど人は居なくて貸切状態だった。
「本当に沢山、ありますね・・・」
静海くんが嬉しそうに呟く。
やっぱり、本が好きなのかな・・・。
心なしか、ワクワクしているように見える。
「すごいでしょ。私も時々利用してるんだ」
「花﨑さんも、本が好きなんですか?」
珍しく、彼から質問してくれた。
「うん、結構好きだよ。でも、恋愛小説ばっかり読んでるかな・。静海くんは普段何読むの?」
静海くんのことを知るチャンス・・・!
「・・・書店員さんのおすすめとか、あとは、ミステリーを読むことも多いです」
「ミステリーかぁ。面白いの?」
「・・・まぁ、はい」
「私も今度読んでみようかな・・・」
「良いと思います。恋愛系が好きなら、そういう要素が入ったミステリー小説を読んだことがあるので今度紹介します・・・」
「やったぁ」
静海くんは本のこととなるとよく話す。
やっぱり本が好きなんだ・・・。
「楽しそうだね」
「えっ・・・」
本棚に綺麗に並ぶ本を見る彼の目は、輝いているように見える・・・。
「そうですかね・・・」
「うん。楽しそう」
そう言うと、静海くんは何か考えて始めてしまった。
彼はよく、何かを考えている。
何について考えてるんだろう・・・。
「楽しそうかぁ・・・」
静海くんはっぽつりと呟いた。
その声はどこか嬉しそうで、悲しそうでもあった。
『自分のことを話しているはずなのに、他の誰かのことを語っているみたい』
そう言ったとき、静海くんは少しだけ目を見開いて瞳にはほんの少しだけ、悲しみの色が浮かんでいた。
あんなことを言って、私は嫌われちゃったかも知れない。
それでも、静海くんが自分のことを話すときは他人事が多かった。
「そうかもしれない」が多くて・・・。
でも、きっと本のことは好きだと思う。
すごく真剣に考えていたから・・・。
もしかしたら、自分の好きに自信がないのかもしれない・・・。
私の右隣を歩く静海くんのことを見る。
相変わらず無表情で、下を向いて歩いていた。
「・・・」
図書室までは3分もないはずなのに、妙に遠く感じられた。
何か、話すことはないだろうか・・・。
いつもなら、すぐに何か出てくるはずなのに・・・。
「花﨑さん・・・」
1人悩んでいると、静海くんが声を掛けてきた。
「何?」
「さっきは、嫌な気持ちにさせましたよね?その、ごめんなさい。僕は、好きがよく分からなくて・・・」
最後の方は声が小さくなって聞こえなかったけど、静海くんが謝るべきことじゃないとすぐに分かった。
謝るなら、私の方だ・・・。
「謝らないで・・・。私こそごめんなさい」
「いえ、花﨑さんが謝ることじゃないです。他人事なのは、事実ですから・・・」
「そんなことは・・・」
2人の間にまた、沈黙が訪れた。
それと同時に、図書室に着いた。
「あっ、えっと・・・ここが図書室になります」
「・・・ありがとうございます」
ドアを開けて中に入ったが、中にはほとんど人は居なくて貸切状態だった。
「本当に沢山、ありますね・・・」
静海くんが嬉しそうに呟く。
やっぱり、本が好きなのかな・・・。
心なしか、ワクワクしているように見える。
「すごいでしょ。私も時々利用してるんだ」
「花﨑さんも、本が好きなんですか?」
珍しく、彼から質問してくれた。
「うん、結構好きだよ。でも、恋愛小説ばっかり読んでるかな・。静海くんは普段何読むの?」
静海くんのことを知るチャンス・・・!
「・・・書店員さんのおすすめとか、あとは、ミステリーを読むことも多いです」
「ミステリーかぁ。面白いの?」
「・・・まぁ、はい」
「私も今度読んでみようかな・・・」
「良いと思います。恋愛系が好きなら、そういう要素が入ったミステリー小説を読んだことがあるので今度紹介します・・・」
「やったぁ」
静海くんは本のこととなるとよく話す。
やっぱり本が好きなんだ・・・。
「楽しそうだね」
「えっ・・・」
本棚に綺麗に並ぶ本を見る彼の目は、輝いているように見える・・・。
「そうですかね・・・」
「うん。楽しそう」
そう言うと、静海くんは何か考えて始めてしまった。
彼はよく、何かを考えている。
何について考えてるんだろう・・・。
「楽しそうかぁ・・・」
静海くんはっぽつりと呟いた。
その声はどこか嬉しそうで、悲しそうでもあった。