愛される星

僕の傍を離れるなと、いつか凌が言っていた。
私はそれに対して、離れないよって答えた。


ごめん、ごめんなさい。
あの日の凌に、あの日の二人に、ごめん。


私には今、希幸がいる。希幸のおかげでいつだって強くいられる。


生まれ育った街を捨てた。自分だけが孤独だと思っていた。みんな私を愛してくれていたのに、思い込みから全てを捨ててきた。


お母ちゃんやお父ちゃん、のんき、店のみんな、真奈美や友達、そして凌…。


今更気付いたよ。



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