愛される星
「あっ、そういえば!私ちょっと出掛けてこなくちゃ! ママ、抜けるね!」
「あ〜ん? 野乃華ちゃんとこ?帰ってくるの?」
「わかんない!じゃぁ」
私はそそくさと、逃げるように荷物を手に取り、石垣さんにこくんと礼をして店を飛び出した。
だって、あのままあの人の隣にいたら、あの人の持つ空間が欲しくなると思ったから…
自分のコントロールに最善をつくす。
あの人とこれ以上話しをしていたら、見透かされちゃうし、引きずりこまれる。