愛される星

「しぃちゃん。また臆病になってたんじゃないの? 少しでも気になって、そんなふうに悩むって事は、少なからず好きっていう部類に入るんじゃないのかな?」


「…のんき、大人になったねぇ!この私に意見するなんて」


「しぃちゃんが子供に戻ったんじゃないの」


二人して笑った。


のんきの言う通り。


まるで初恋みたいだ。


この感情に理由をつけては突き放す。


認めるまでには時間がかかる。


そんな恋は、初恋以来、しばらく出会わなかったな。


のんきに教えられた。


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