愛される星

「椎菜、ちょっと落ち着いて」


「いやぁ〜!別れたくなんかない!」


「ちょっと、この手よけてよ」


「いやぁ〜!嫌いにならないで!」


「椎菜、違うよ落ち着いて」


「いやぁ〜!凌がいなくなるなんて!」


手を緩めた凌は、小刻みに肩を震わせ笑い声を我慢しているようだった。


私は耳から手を離した。


「なんで笑ってんの?」


「だって、椎菜、妄想しすぎなんだもん」


凌は笑い涙をこらえて笑った。


「ん!?
違うの?」


「違うよ」


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