ノンデリ男の敗北 ~モテる俺が法学部女子に告白したら「私は好きではありません」と普通に振られた~
第44話(最終話)「明日も、明後日も、俺はきっと、この人を喜ばせたくなる。」
二〇二八年、九月の終わり。
付き合い始めた記念日に、俺たちは結婚式を挙げた。
扉が開くまで、ちゃんと笑って迎えるつもりだった。
白いドレスを着た凛が見えた瞬間、そのつもりは役に立たなくなった。
ゆっくり近づいてくる凛を見ていたら、目の奥が熱くなった。
まだ、何も言えていなかった。
隣に来た凛が、俺を見上げた。
その目も少し潤んでいたのに、口元は笑っていた。
「……もう泣いてる。」
「だって、すごい、きれいで。」
声が詰まって、そこで止まった。
凛は一度目を伏せてから、小さく「ありがとう。」と言った。
差し出された手を取った。
何度もつないできた手なのに、俺のほうが緊張していた。
指輪を通すときは、落とさないように息を止めた。
凛が俺の指に通してくれる間、その真剣な顔を見ていた。
誓いのキスの前、目が合った。
ほんの少し屈むと、凛が顔を上げた。
唇が触れて、離れたあとも、すぐそばで笑っていた。
拍手の中に、聞き慣れた友人たちの声が混じっていた。
◇
付き合い始めた記念日に、俺たちは結婚式を挙げた。
扉が開くまで、ちゃんと笑って迎えるつもりだった。
白いドレスを着た凛が見えた瞬間、そのつもりは役に立たなくなった。
ゆっくり近づいてくる凛を見ていたら、目の奥が熱くなった。
まだ、何も言えていなかった。
隣に来た凛が、俺を見上げた。
その目も少し潤んでいたのに、口元は笑っていた。
「……もう泣いてる。」
「だって、すごい、きれいで。」
声が詰まって、そこで止まった。
凛は一度目を伏せてから、小さく「ありがとう。」と言った。
差し出された手を取った。
何度もつないできた手なのに、俺のほうが緊張していた。
指輪を通すときは、落とさないように息を止めた。
凛が俺の指に通してくれる間、その真剣な顔を見ていた。
誓いのキスの前、目が合った。
ほんの少し屈むと、凛が顔を上げた。
唇が触れて、離れたあとも、すぐそばで笑っていた。
拍手の中に、聞き慣れた友人たちの声が混じっていた。
◇