ノンデリ男の敗北 ~モテる俺が法学部女子に告白したら「私は好きではありません」と普通に振られた~
披露宴の席には、白と淡い黄色の花が飾られていた。
いつもの花屋で、二人で相談して決めた花だった。
隣で凛が、そっと花に目を向けた。
「写真で見たときより、きれいだね。」
「うん。頼めてよかった。」
初めてあの店で買った花を渡すときは、もっと適当な理由をつけた気がした。
今日は、二人の前にある花を、同じ気持ちで眺めていた。
料理が運ばれてくると、凛が俺の手元を見た。
「食べられそう?」
「食べる。約束したし。」
「お肉も来るよ。」
「それは絶対食べる。」
凛が笑った。
俺も笑って、ナイフとフォークを持った。
友人たちが写真を撮りに来るたび、手を止めた。
田中には「目、赤いぞ。」と言われ、美奈には「凛を見るたび泣いてない?」と笑われた。
否定したかったけど、隣を見るとまた危なかった。
◇