そこにあったはずの愛
第九十五話 新しい、家族の形
長い告白の連鎖が終わり、リビングには穏やかな沈黙が流れていた。
誰も、無理に何かを言おうとはしなかった。
けれど、その沈黙は、これまでの張り詰めたものとは、明らかに違っていた。
結依が、涙を拭いながら、玲依の方を見た。
「お姉ちゃん」
その呼び方に、玲依は小さく微笑んだ。
これまでと、何も変わらない呼び方。
けれど、今は、その一言が、これまでにないほど深く、玲依の胸に染み込んできた。
「うん」
「これからも、お姉ちゃんでいてね」
結依が、そう言うと、玲依の腕に、そっと抱きついてきた。
玲依は、その体を、しっかりと抱き寄せた。
これまで、どこか他人行儀だった、この家族との関係。
けれど、今、玲依は、初めて、心の底から、この場所が自分の居場所なのだと実感していた。
血の繋がりだけが、家族を形作るものではない。
想いの積み重ねこそが、本当の絆になるのだと、玲依は、あらためて気づかされていた。
――
「お継母さん」
玲依が、静かに継母に、そう呼びかけた。
継母が、玲依を見た。
「これから」
玲依は、少し迷うように続けた。
「ちゃんと、心から、お母さんって、呼んでもいい?」
その一言に、継母の目から、また涙が溢れ出した。
「もちろん」
継母は、涙を拭いながら、そう答えた。
「ずっと、そう呼んでほしかった」
その様子を、父も、静かに見守っていた。
その表情には、これまで玲依が、あまり見たことのない、穏やかな安堵の色が浮かんでいた。
「これからは」
玲依が、家族全員を見渡しながら、そう言った。
「もっと、頻繁に顔を出すようにするから」
「隠し事も、しないから」
その言葉に、家族全員が、静かに頷いた。
――
けれど、その穏やかな空気の中、結依が、ふと真剣な表情を浮かべた。
「お母さん」
結依が、継母にそう声をかけた。
「少しだけ、お姉ちゃんと二人きりにしてもらっても、いい?」
その一言に、継母は、少し驚いた様子を見せながらも頷いた。
「分かったわ」
継母と父は、静かにリビングを後にした。
二人きりになった、リビング。
結依が、あらためて玲依の方を向いた。
その表情には、まだ少し、緊張の色が残っていた。
玲依は、その様子に静かに悟った。
これから語られようとしているのは、きっと凛のことだ。
まだ、完全には消化しきれていない、あの恋心について。
――
結依が、ゆっくりと口を開こうとしていた。
リビングには、また新しい、けれど、これまでとは違う種類の緊張感が、静かに満ちていった。
長い告白の連鎖が終わり、リビングには穏やかな沈黙が流れていた。
誰も、無理に何かを言おうとはしなかった。
けれど、その沈黙は、これまでの張り詰めたものとは、明らかに違っていた。
結依が、涙を拭いながら、玲依の方を見た。
「お姉ちゃん」
その呼び方に、玲依は小さく微笑んだ。
これまでと、何も変わらない呼び方。
けれど、今は、その一言が、これまでにないほど深く、玲依の胸に染み込んできた。
「うん」
「これからも、お姉ちゃんでいてね」
結依が、そう言うと、玲依の腕に、そっと抱きついてきた。
玲依は、その体を、しっかりと抱き寄せた。
これまで、どこか他人行儀だった、この家族との関係。
けれど、今、玲依は、初めて、心の底から、この場所が自分の居場所なのだと実感していた。
血の繋がりだけが、家族を形作るものではない。
想いの積み重ねこそが、本当の絆になるのだと、玲依は、あらためて気づかされていた。
――
「お継母さん」
玲依が、静かに継母に、そう呼びかけた。
継母が、玲依を見た。
「これから」
玲依は、少し迷うように続けた。
「ちゃんと、心から、お母さんって、呼んでもいい?」
その一言に、継母の目から、また涙が溢れ出した。
「もちろん」
継母は、涙を拭いながら、そう答えた。
「ずっと、そう呼んでほしかった」
その様子を、父も、静かに見守っていた。
その表情には、これまで玲依が、あまり見たことのない、穏やかな安堵の色が浮かんでいた。
「これからは」
玲依が、家族全員を見渡しながら、そう言った。
「もっと、頻繁に顔を出すようにするから」
「隠し事も、しないから」
その言葉に、家族全員が、静かに頷いた。
――
けれど、その穏やかな空気の中、結依が、ふと真剣な表情を浮かべた。
「お母さん」
結依が、継母にそう声をかけた。
「少しだけ、お姉ちゃんと二人きりにしてもらっても、いい?」
その一言に、継母は、少し驚いた様子を見せながらも頷いた。
「分かったわ」
継母と父は、静かにリビングを後にした。
二人きりになった、リビング。
結依が、あらためて玲依の方を向いた。
その表情には、まだ少し、緊張の色が残っていた。
玲依は、その様子に静かに悟った。
これから語られようとしているのは、きっと凛のことだ。
まだ、完全には消化しきれていない、あの恋心について。
――
結依が、ゆっくりと口を開こうとしていた。
リビングには、また新しい、けれど、これまでとは違う種類の緊張感が、静かに満ちていった。