イッツ・ア・マジックショータイム!~変人マジシャンの華麗なる謎解き~
それは――

「……スペードの9」

たった今消えたはずのカードだった。

神宮寺さんはカードをひらひらと振ってみせる。

「どう? すごいでしょ」

「…………」

言葉が出てこなかった。

まただ。

あのときの消しゴムと同じ。

いや、今度はもっとすごい。

僕は自分の袖をひっくり返したりしてまじまじと見てみたが、

仕掛けなんて何も仕込まれていなかった。

「……どうやったの?」

ようやく出てきた言葉に、神宮寺さんは満足そうに笑った。

「マジック」

「いや、それは分かるけど……」

神宮寺さんは僕の言葉を気にする様子もなく、カードをトランプの束へ戻した。

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