イッツ・ア・マジックショータイム!~変人マジシャンの華麗なる謎解き~
❖ ❖ ❖

それからというもの、僕はたびたび神宮寺さんの実験台にされた。

新しいマジックを思いつくたびに、僕のところへやってくるのだ。

「そこの大福くん、ちょっと手貸して」

..........大福もちが好きといっただけでこの呼び名だ。

しかもそれすらも忘れてしまうため、あだ名は毎日ころころ変わる。

「大福くんって犬の名前みたいでやだな....」

「細かいことはいいじゃん。ほら、早く!」

「はいはい」

そんなやり取りをしながら、トランプを引かされたり、コインを握らされたり。

ときには、何の説明もないまま手のひらを差し出させられることもあった。

神宮寺さんがマジックを仕掛けてくるのは基本的にいつも寝起き。

机に突っ伏して眠っていたかと思えば、

「……できた」

そう言ってばっと顔を上げ、そのまま僕にマジックを仕掛けるのだ。

「直樹、このヒモ指に巻いて」

「また?」

「うん。新作」

「こういうのっていつ考えるの?」

「さっき」

「さっきって……寝てたよね?」

「夢の中」

「え。夢の中でマジック考えてるの?」

「?そうだけど」

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