イッツ・ア・マジックショータイム!~変人マジシャンの華麗なる謎解き~
例えば給食の時間。

「直樹、これ食べて」

神宮寺さんが自分の皿から、嫌いなものを僕の皿へ移してくる。

「あ....またパプリカじゃん」

「うん。嫌い」

「食べてみればいいのに。美味しいよ?」

「色も味も全部無理。消し炭にしたいくらい」

「パプリカ農家の人に謝ったほうがいいよ....」

そう言いながらも、僕は結局押し負けて食べてしまう。

すると神宮寺さんは満足そうに頷いて、自分の好きなものだけを食べ始めるのだ。

なんというか.....ゴリ押しで言いくるめるのが巧い人だなぁと思う。

..........それにしても。

「神宮寺さんってさ」

「んー........なに?」

欠伸を噛み殺しながら伸びをした神宮寺さんがこちらを見た。

「人の名前、覚える気ないの?」

「一応あるつもり」

「一応って言っちゃってるじゃん」

そう言うと、素知らぬ顔で欠伸をする。

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