攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?

精神面は瓜二つ(ガザン)

『エミリエと申します』

 ――初めて彼女を目にした時から、ずっと、目障りで仕方なかった。

 ガラス玉のような、感情が読み取りづらい空虚な水色の瞳。
 俺の瞳とよく似ているけれど、少し違う銀の長い髪。
 口元は綻んでいるのに、目の奥は笑っていない。
 すべてを諦めた表情。
 それは、幼少期のオレとそっくりだったからだ。

 ――無能聖女、エミリエ。

 そんな汚名で、長い間呼ばれて過ごして来たのだ。
 心が壊れてしまうのも、無理はないだろう。

 ――忌々しい。
 何もかもが、瓜二つだ。

『魔女に魅入られた、辺境伯の息子……』
『しっ。こっちを見ているわ! 目を合わせたら、呪われてしまうじゃない!』
『なんであんな女と、結婚したのかしら? せめて、婚外子ならよかったのに……』

 どれほど心ない言葉を投げかけられたとしても、なんてことのないフリをして受け流す。
 それしか、方法がなかったから――。

『魔法、習わないのかい?』

 ルドルフには、魔法の才能がある。
 陛下はオレがこいつと切磋琢磨する道を望んでいたようだが、あえて違う道を選択肢した。
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