攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「エミリエは、ガザンが思っているような子じゃないんだよ」

 初対面の時から気に食わないと言っていたはずなのに、左目の怪我を肩代わりされたあいつは、無能を擁護する発言ばかりをするようになった。

「最近、エミリエが小動物みたいに思えて仕方ないんだ。檻に閉じ込めて飼い殺しにするのも、悪くないと思わないかい?」

 ルドルフは、口を開けばエミリエの話しかしない。
 あの子がほしい、エミリエがかわいすぎる。
 ガザンもすぐに魅了されるはず――。

 もう、止めてくれ。
 うんざりなんだよ。
 オレの前で、あいつの話をすんじゃねぇ。

 親友にすら本音を言えない状態に陥った結果、取り返しのつかない出来事が起きた。

「ガザン……!」

 魔獣の強襲の際、オレは命を守る代わりに、銃を握る手を傷つけてしまった。

 自分から、射撃を取ったら、何も残らない。
 だから利き腕だけは、絶対に死守するべきだった。

 なのに――。

「完全に、銃を握れないわけではないですが――」

 ――医者による残酷な宣告を受けたオレは、絶望した。
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